南米パラグアイへ移住したマリです!
家の基礎部分の工事をしているのに、未だに屋根の梁に使うための木材を用意されていません。
もし、これから木を切ってから製材するとなると、木を寝かせる時間がなくて間に合いません。
そもそも、パラグアイの田舎では、木を切り出して乾燥させずに生のまま製材し、使っています。
観察していると、木を寝かせるってことをしないんですね。
木を寝かせないで使うとどうなるか、日ごろから木と親しんでいる日本人ならお分かりだと思います。
生のまま木を使うと、割れてきたり、反ってきたりします。
近年新しく家を建てた方の家を見せてもらうと、結構ひどい木を使ってるな~という印象があります。
割れていたり、虫食いだったり。
電気の延長を私がお金を出すかわりに、家の木材を提供してもらうという話だったが。。。
こんなふうに道路わきの木を切って、ちゃんと家庭用電線を延長してもらいました。
向かいの土地のパラグアイ人とたまたま街で会ったときに

電気延長できたよ!木材早く持ってきてよ!

必要になったら言って!いつでも用意するから。

(やっぱり木を寝かせないで、ギリギリにならないとやらないんだな。)もうすでに必要なんだけど。っていうか、もう切り出してないと間に合わないよ?

すごい太いウブラプタの木があって、切り出すのが危険だし、木があまりなくてそんなにたくさん木を用意できないんだよ。

じゃあ、用意できないって事?

いや、木を用意するよ

もういいよ。他の人のところで買うから。木材用意するの遅いよ。
これ以上私に期待を持たせないでおくれ。
何かやっぱりいやな予感がしてたんだよなー。
口ばっかりだし、家の工事が遅れるという手遅れになる前に、他で探して購入しよう。
私は「はまったー」と叫んだのであった。
電気の延長をしてもらったら、口ばっかりで結局なにもしないパラグアイ人。
怒ってる場合でない。
とにかく早く家の梁の木を用意しないといけない。
木を切り出し、木を寝かしてから使うことをしないパラグアイ。
どこかで早く木を切り出してもらわないといけない。
木材探し
大工さんに相談すると、彼の甥っ子がウブラプタと言われるラパチョ(パラグアイで一番硬く、高級な木)より一ランク下がった木があり、用意できるとのこと。
ちなみに、パラグアイでは「木は金になるからとにかく木を伐採しまくった結果、昔はいい木があったが、今はいい木がない」と言われている。
伐採はしまくったが、新たに木を植えることをしない。
ラパチョとよばれる高級な木もほとんど手に入らず、1ランク下のウブラプタという木も、ここの町の周辺でもどこにもないと言われている。
でも、彼の甥っ子はウブラプタを用意できるとのこと。
本当かな?と思いつつ、直接会って話し合い、お願いすることに。
金額は今回必要な梁の分11万円程(相場より高いと思う)
チェーンソーのガソリン代などに使いたいから前払いですこし欲しいとのこと。
その後、木材が出来上がるまで、直接木を切り出している現地へ車で向かいたかったが、なぜか大工さんが「俺は見に行ったけれど、道が悪いから、車が泥だらけになるからやめとけ」と、止めに入る。
私はちょっと「変だなー」となにか引っかかる。
一ヶ月ほど待つと、木材が用意できたと木材を切り出したパラグアイ人から連絡が入った。

表面磨いてないんだけれど、磨く?

もちろん磨いてよ。じゃないと、油やペンキが塗りにくいでしょう?

わかった。俺は磨く機械を持ってないから、他の製材所へ持っていく。磨くのにさらにお金がかかるんだけれど。

(ぇー。磨き代入れてこの値段だと思ったけど、違うの!?)またかかるの?・・・仕方ない(怒)
後日、製材所へ木材を運んだから来て欲しいと連絡があった。
車で向かうと、積まれている木材。
その一番上に置いてある木材を指差し

磨くとこんな感じになるから

うん。いいんじゃない?
でも、よくよく他の木材を見ると、切りっぱなしで表面がめちゃくちゃ。

どういうこと?他の木材はひどいよ

他のはこれから磨くんだよ

・・・試しで一本磨いたってことね

そうだよ。木材を全部切り出したから、残りの金額支払って。

・・・わかったよ
そして、後日、大工から磨き終わったと連絡があり
さらに「木材を土地まで運ぶのに、誰かのトラックを借りてお金がかかるんだけど。」とのこと。
・・・。
どこまで調子こいてるんだろう。
新しい土地へ木材を運ぶまでを約束したはずなのに。
現場の家は壁が天井まで上がりそう。
壁が終わる前に早く現場へ木材を届けねば。。。
トラックを借りて、木材を届けてもらった。
いつものように、子供を連れて朝から現場で監督をしていると、木材が到着。

虫除け油を塗ってから、梁をのせるでしょう?

そうだね
・・・が、乗せる直前に「マリ、のせてから塗るほうがいいんだけれどいいか?」
と聞かれ、「まぁ、塗りやすいんだったらいいよ」と言う。
親方はみんなの朝食を買いに出かけ、雇われ大工が作業を始めた。
一本ずつ運ばれていく木材をじっと観察していると・・・
・・・あれ!?
めっちゃ虫食いじゃん!
めっちゃ腐れてるじゃん!!
めっちゃ割れてるじゃん!!!

ちょ、ちょ、ちょっと待って!!のせるの待って!!
旦那を大声で呼ぶ。

なに?

ちょっと見てよこれ!!虫食いだし、腐ってるのもあるし、割れてるのもあるよ!?!?こんな木を梁に使うなんてありえない!!!!

なんだこれ!?とにかく使えない木と使える木を分けよう
旦那と私と親方から雇われている大工とみんなで、綺麗な木と使えない木を仕分けしていく。
トータルの梁のうち、4分の1くらいは使えないことが判明。
製材所で見た木材は、綺麗な木材だけを上の方に置き、汚い木を下の方に置いて分からなくさせていた様子。
親方が帰ってきた。

どうしたの?

どうしたの?じゃないよ。
これ虫食いひどいし、これ割れてるし、これ腐ってるんだけど!?使えないよ!

大丈夫だよ。もう虫はいないよ。ペンキを塗れば分からないだろう?

虫がいる・いないの問題じゃないでしょう!?どこに虫食いの梁を使う家があるんだよ!

・・・

木がひどすぎ!

・・・(木材を切り出した甥っ子へ電話をかける)
どうするか、急遽旦那と話し合い。

新しい木を他で買うしかないんじゃない?

新しい木を調達するには時間がかかって、また工事の間が空いて、引越すのが遅くなるだけじゃない?

え!?じゃあ、虫食いも使うの!?

使う。ただでさえ予定より工期が遅くなってるのに、遅くできない

いやいやいや、虫食いは使いたくないよ

お客さんが入る居間とかは綺麗な木を使って、奥の寝室や子供部屋に使おう。

おかぁさん!わたし、むしくいイヤだぁ~!(半泣)

私もイ・ヤ・ダ。

時間がないんだよ。

・・・。
親方が近づいてきた。

マリ、使えない木は私が買い取るよ。

私は使いたくないんだけれど、旦那はそのまま使うって。
だから、あなたが買い取らなくていい。
奥の部屋に悪い木をのせてって。
ただし、もう二度とあなたの甥っ子から木を購入しないから。

わかった。
次々と梁をのせて行き、親方が虫除けを塗っている途中、こんなことを言い出した。

以前にあなたの旦那が、1個のコンパネに対して間に2本梁をいれると言っていたけれど、1本で大丈夫だよ。
屋根をどうするか今まで散々悩んだ末、結論を出し、親方とすでに話し合い済みのはず。
「梁の上に厚さ1cmのコンパネを敷き、ブチールの防水材を貼り、その上に瓦をのせていく。1枚のコンパネに対して両端に1本ずつ、そして間に2本いれる。瓦の重みもかなりのものなので、コンパネがもたないかもしれないから計4本いれれば大丈夫だろう。」
という話をしていたはず。

間に1本だけだと、コンパネが瓦の重みに耐えられなくて曲がってくると思うよ。

大丈夫だよ。

大丈夫しか言わないけれど、どうする?

じゃあ、いいよ。それで。
不安は募るばかり・・・
本当に大丈夫だろうか・・・
つづく。